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4月 30, 2023の投稿を表示しています

ギグエコノミーで苦闘するフリーランサーの内心

オンラインプラットフォームで生計を立てていく。そのようなフリーランサーが増えていますが、これは特定の企業に雇われて働くのとは大きく環境が違います。今回の論文は、そのような新しいタイプのフリーランサーのアイデンティティ(自らが何者であるか、の自己認識)をめぐる研究です。 Petriglieri, G., Ashford, S. J., & Wrzesniewski, A. (2019). Agony and ecstasy in the gig economy: Cultivating holding environments for precarious and personalized work identities. Administrative Science Quarterly, 64(1): 124-170. 要するにこの論文は : 特定の組織や専門職に属さずオンラインプラットフォームで仕事をするフリーランサーが、どのようなアイデンティティを持つかを探索した実証研究論文。 ポイント : 人は仕事でストレスや変化にみまわれる。逆境の中で人は自らのアイデンティティを守り、傷ついたそれを修復し、あるいは時にあきらめたりする。このようなアイデンティティへの働きかけ(Identity work)は、多くの研究者の関心を集めてきた。 これまでの研究は、伝統的な組織で雇われる労働者や、特定の専門職に属する人々を前提としてきた。そこでは、組織や職業が求める役割やそこでの人との関係性に対して、働き手がどのようにそれらと自分の信じるものとの折り合いをつけるかが問題となってきた。 しかし、技術の発展に伴い、特定の組織や専門職に属さないフリーランサーが増え、彼らの多くが拡大を続けるギグエコノミーのオンラインプラットフォームで仕事を完結させる。このような働き手は、自由でもあるが拠り所とする規範を持たない、全く新しいタイプの働き手である。彼らギグエコノミーのフリーランサーは、仕事を通じてどのような意味を見出し、どのようなアイデンティティを持つのだろうか。 本研究では、米国のギグエコノミーフリーランサー65人を対象とした半構造化インタビューにより、彼らがどのようなアイデンティティを持ち、それをどのように保つのかを探索した。 男女は約半々(男性30人・女性35人) 年齢は幅広く2...