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8月 7, 2022の投稿を表示しています

アメリカ経営学会でのAIまわりの議論

 ちょうど今、アメリカ経営学会の2022年次大会(Academy of Management, Annual meeting)がハイブリッドで開催されています。タイムリーなので、リモートで参加しているその学会の最新動向について、備忘録を残します。 デジタルやAI関係の話がどう展開していくかに注目して、AoMにはこの5年ほど連続して参加しています。まだ5日のうち2日目が終わった段階ですが、AI関係で特に印象的なのが二点ほどあります。 1.「Future of work」ブーム 昨年までは、「Algorithm」や「AI」がセッションのタイトルに多く使われていました。その趣旨は、最近のテクノロジーを扱うこと自体、あるいはそれが全く新しい理論的展開をもたらす可能性が強調されていたことだと思います。2018年頃は、「AIをトピックにした研究がやってくる、あるいはそれをやっている!」みたいな、素朴なブーム感がありました。 それが、今年は「Future of work」というキーワードにほぼ統一されています。とにかくこのタイトルがついたセッションが数多い。Covid-19が一段落して、誰もマスクをせずに参加するようになっていることもあり、ここから新しい未来へ、という空気感なのかも知れません。特にテクノロジーを特別に扱う系の研究でなくても、このキーワードが普及しているのが印象的です。 個人的な感想としては、「雇用がどうなるのか」的なマクロに見る議論や斬新な理論提案が当初注目を集めやすかったものの、ミクロに現場で実際に仕事がどう変わるのかを見据えよう、というモードにシフトしている印象です。そういう地道な観察研究を積み上げていくフェーズにある、すぐには画期的な理論にはならないが、という共通理解というか。米国のトップジャーナルがそちらに舵を切っていることもあり、少し前なら流行りものとしてデスクリジェクトされていた、そういう研究が増えてきていると思います。(一度スコープ外としてある種の論文をデスクリジェクトすると決めたのなら、世の中がどうなってもそれを貫くのがフェアであるとも思いますが) 2.アルゴリズムを使った研究手法の進展 もう一点非常に重要な現象として、AIを使って経営学研究の一部のステップを代替あるいは補強する動きが、具現化してきています。特に面白かったのが、自然言語処理...