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8月 27, 2023の投稿を表示しています

組織学習にAIを入れる

人と同じように、組織も学習を続けながら、環境に適応してサバイバルしていきます。組織学習は重要な概念ですが、人間だけの組織でなく、判断や意思決定にAIも使われる組織では、組織学習はどのようになっていくのか。今後重要となるこうした論点について、経営情報学の分野で論じた研究を取り上げます。 Sturm, T. et al. (2021) Coordinating human and machine learning for effective organizational learning. MIS Quarterly, 45(3): 1581-1602. <要するにこの論文は> 組織がどうすれば人間の学習と機械学習を効果的に使いこなして学習できるのか、をシミュレーションで検討したシミュレーション論文。 <ポイント> 機械学習は広く人間の組織に浸透しつつあるが、そこでは文字通り機械が学習し意思決定に貢献する度合いが高まっていく。組織学習はもともと人間による学習のみを前提としていたが、この前提を外したとき、何が起こるかは十分に検討されていない重要課題である。 そこで、本研究ではいくつかの条件でシミュレーションを行った。問いは、どのような条件であれば、人間の学習と機械学習を効果的に使いこなして学習できるのか、である。 結果として、次の点が明らかになった: 学習初期から学習能力を高く発揮する機械学習システムを使えば、学習初期の段階であれこれ法則性を探索する人間の労力を代替し、不要にすることが出来る。 人間による機械学習システムの微調整が組織学習効果に与える影響は、機械学習システムの学習能力が学習初期から高いかどうかで変わる。(人間による微調整は一定の効果を上げるにはいずれにせよ必要) 変化の激しい環境では、効果的な組織学習には人間による探索と速やかなその知見のコード化(機械学習への反映)が有用となる。 <コメント> これはシミュレーション論文であり、そうした論文の価値をどう評価するには多様な見方があります。そのためここで取り上げるかどうか検討の余地があると思いましたが、論点の重要性を考えて取り上げました。 この研究の良さは、やはり取り上げている論点の重要性だと思います。結果自体は、現実の実証ではないので受け止め方は人それぞれという側面があると思います(含める変数の範囲や値などモ...