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5月 1, 2022の投稿を表示しています

AIのバイアスはどうすれば抑制できるのか?

アルゴリズムの処理結果をそのまま使おうとすると、結果が歪んでいることがあります。このようなバイアスにどう対処すべきか?ここでは、これを実験で検証した戦略論ジャーナルの論文を取り上げます。 Choudhury, P., Starr, E., & Agarwal, R. 2020. Machine learning and human capital complementarities: Experimental evidence on bias mitigation. Strategic Management Journal, 41(8): 1381-1411. 要するにこの論文は: データのゆがみから生まれるAIのバイアスをどう抑制できるかに関する、事例と実験での実証研究論文 ポイント: 特許審査は、申請データにゆがみがあり、その微妙な真贋の判定が必要なタスクである。 申請者は一般に、申請が認められやすいよう、言葉の工夫で新規性を誇張して主張する(ゆがんだ言語データを生成する)。 そのため、審査分析を単純に人工知能で機械化すると、文言に誘導され結果にバイアスがかかってしまう。 これに対し、米国MBA学生(221人)による実験(AIを活用した特許の模擬審査)を行った。結果として、特許対象の文脈に予備知識がある人間がAIを補助することで、AIはより妥当性の高い分析結果を抽出できるようになり、バイアスが抑制された。 コメント: AIの判断の質(バイアス)は、データの質に強く影響されます。現実にはゆがんだデータは多いため、AI活用の際には、バイアス除去のための対応が重要な準備となります。そのための一つの解決策は、綺麗なデータを使うこと(データクリーニング)ですが、それだけでは十分ではありません。もう一つの解決の方向性は、AI自体は不十分なものとして受け入れ、文脈知識ある人間がAIの補助を行う、相互補完の共同作業を設計することとなります。 この論文は、そのような、「人間とAIの共同作業で実際にバイアスが抑制できる」ことを示した点が、発見の中心となります。特許審査という、実際に存在する業務でこれを実証した点も画期的です。 アルゴリズムの処理結果を使う時に、一定の誤りやバイアスがあることを前提とすることは、非常に重要です。その際に重要なことが二つあります。 一つには、 誤...