スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2月 26, 2023の投稿を表示しています

ビッグデータで空気を読む

データ利用がますます広まり、企業の日常的な意思決定にも、ビッグデータに基づく判断が反映される時代になっています。今回の論文は、そうした社会に存在する厖大な言説データと、企業の投資意思決定との相関を検証したものです。 Nauhaus, S., Luger, J., & Raisch, S. (2021). Strategic decision making in the digital age: Expert sentiment and corporate capital allocation. Journal of Management Studies, 58(7): 1933-1961. 要するにこの論文は : 製薬業界を題材に、専門誌やメディア記事が企業の投資判断にどう影響を与えるかについて、機械学習モデルを使って分析した定量実証研究論文。 ポイント : 社会で様々なデータが増え、ビッグデータの利用も容易化することは、企業の投資意思決定にも影響し得る。 本研究は、そのような問題意識から、社外の専門家による集合的な評価が、企業の技術開発投資の資源配分にどう影響するかを実証した。 具体的には、米国製薬業界の85社が2005-16年に行った669の資源配分の意思決定を対象に、約25万の専門誌やメディア記事を分析し、その因果関係を検証した。 25万の記事分析では、教師あり機械学習モデル(6手法)を用いて、センチメント分析(各記事がポジティブなトーンかネガティブなトーンかの数値化)を実行した。より具体的には、以下の手順をとった: 記事データベースLexis Nexisから分析用の利用権を購入し、Pythonでウェブクローリングし記事データを取得した。 データはメタデータを削除して整形し、空の記事やダブりの記事を削除し、各記事をパラグラフに分解しデータベースに格納した。 データの0.1%をランダムに抽出し、3人のコーダーがデータのポジティブ・ネガティブさを評価し教師データを作成した。 Scikit-learnライブラリからの機械学習アルゴリズム、nltkライブラリからの自然言語処理ツールを用いて、センチメント分析スクリプトを作成した。 モデルをチューニングし、6種の機械学習分類機を使い、各ツールで結果を分析した。 さらに、センチメント分析から、各記事の情報の確度(i...